うちの旦那さんは”元”ヴィーガンです。

うちの旦那さんは”元”ヴィーガンです。

10月10日

 

こんにちは、Nozomi(Nozomi_UK)です。

 

 

皆さん、かなり突然ですが、『ヴィーガン(Vegan)』という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?

 

 

イギリスやその他の欧米豪周辺諸国にお住いの場合はご存知の方が多いかもしれません。

 

 

実はこのブログの読者さんは、イギリス繋がりで読んでくださっているイギリスにお住いの方、また同性カップル繋がりで読んでくださっているその他の国にお住いの方もいらっしゃるのですが、アクセス数は圧倒的に日本からのものが多いのです。

 

 

日本でも最近少しずつヴィーガンという言葉・考えが認知されてきているかと思いますが、果たして皆さんはヴィーガンがどれだけ身近なものだと認識しているでしょうか?

 

 

かくいう僕も4~5年前まではヴィーガンなんていう言葉、聞いたこともありませんでした。

 

 

しかし何を隠そう、僕の旦那さんであるミッキーはなんと3年前までヴィーガンだったのです。

 

 

彼は物心ついた4~5歳の頃から23歳までベジタリアン、またその内15歳からの8年間はヴィーガンとして生活してきました。(ちなみに彼の両親・弟・妹は誰もベジタリアンではありません)

 

 

ということで今日はミッキーとヴィーガンについて、少しお話しようかと思います。

 

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ヴィーガンとは

 

ヴィーガンとは簡単にいうと『動物に由来する物を一切使用しない、口にしない』といった考えのことで、イギリス発祥の考えだと言われています。

 

 

しかし、ヴィーガンの中にも「動物性の製品は使用するけど、動物に由来する食物は口にしない」といった人もいれば、「あらゆる動物性の物を否定する」といった人もおり、ヴィーガンになる理由も動物愛護の観点や畜産業が環境へ及ぼす影響への懸念といったものまで様々、一口に定義づけることはできません。

 

 

当記事では「食」に焦点を当ててお話をしますが、分かりやすく言うとベジタリアンよりも食べるものが更に限られている生活スタイル、日本語では「絶対菜食主義・完全菜食主義」と表記されることがあります。

 

 

ベジタリアンは皆さんもご存知のようにお肉や魚介類といったものを口にしない方のことを指しますよね。

 

 

また、お肉は食べないけど魚介類は口にする「ペスカトリアン」といったものや、少し種類が異なりますが「マクロビオティック(マクロビ)」といった食事法も聞いたことがあるかもしれません。

 

 

しかしヴィーガンは動物に由来するものを一切口にしないので、ベジタリアンの方が食べる「卵・乳製品・蜂蜜」といった物も食べることがありません。

 

 

時には「思想が強すぎるし、それを他人にも押し付ける人が多い」と言われることがありますが、決して全員がそういう訳ではありませんし、「多い」ということもありません。

 

 

彼らは彼らの考えのもとでそういう選択をしているだけ、ヴィーガンでは無い人のことも尊重している人は大勢います。

 

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イギリスとヴィーガン

 

先ほども言ったように、ヴィーガンとはイギリスで生まれた考えだとされている通り、イギリスは世界有数のベジタリアン・ヴィーガン先進国と言われています。

 

 

レストランへ行けば当たり前のようにベジタリアン/ヴィーガンに対応したメニューがありますし、希望なら「この食べ物が欲しいんだけどチーズは抜いてください」なんて事も普通に頼めます。

 

 

ハンバーガーにしたってベジタリアンバーガーなんてそこら中にありますし(マクドナルドにも!)、むしろベジタリアン/ヴィーガンに対応していないと評価が下がってしまうといった雰囲気がある程。

 

 

また、スーパーにはベジタリアンやヴィーガンの方も口にできる「お肉に代わったもの」もたくさん陳列されていて、パッケージはちゃんとその旨がことが明記されているのです。

 

 

イギリス ベジタリアンミート ヴィーガン
ベジタリアンフレンドリーのひき肉。我が家でもいつもお世話になっています。

 

こういったお肉代用品はお豆やキノコからのタンパク質が含まれている事が多く、食感や風味はお肉と異なることはありますが、とても美味しく頂けます。

 

 

また、ミートフリーな商品はベジタリアンやヴィーガンだけを対象にしているわけではなく、宗教が理由で特定の食べ物を食べれない人にも適しているので、様々な背景を持つ人が暮らすイギリスではとても需要があるのではないでしょうか。

 

 

日本でもハラルフードに対応したお店が少しずつ増えてきていますよね。

 

 

また、特に決まった食事法を取っていない人でも、健康上の理由からお肉の摂取量を制限したいといった時にこういった商品は嬉しいかもしれません。

 

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日本とヴィーガン

 

3年前の7月、まだミッキーがヴィーガンだった時に彼が日本にいる僕を訪れた事があります。

 

 

ミッキーにとってはそれが初の来日、ヨーロッパから出るのも初めてでした。

 

 

その頃、僕は訳あって東京の目黒区にある祖母の家に住んでいたのですが、いくら都内とはいえヴィーガンに対応したお店を見つけるのがいやもう本当に大変なこと、、、

 

 

日本食って大体は魚介の出汁を使っているので味噌汁・そば・うどんも全てアウト、ラーメンなんて豚・鶏・魚介色んなものが入りすぎてるのでもっての外、むしろベジタリアンに対応したお店さえ少なくてもう本当に行く場所がありませんでした。

 

 

コンビニのパンだって卵や乳製品が含まれているので、ミッキーが食べれたのは昆布のおにぎりと、野菜、果物、豆腐くらい。回転寿司に行ったって、彼が食べれるのはかっぱ巻き・納豆巻き・いなり寿司・アボカドロールくらいなんです。

 

 

それに「あ、これは食べれるかな?」と思ったものもいちいち全て原材料を確認して、英語が分からないものはネットで調べてミッキーに見せ、彼が食べれるかどうかを確認しなければならなかったので、正直いってかなりストレスでした。

 

 

ミッキーと出会った頃はイギリスにいたので外食する時もなーーんにもストレスを感じることなんてなかったのですが、一緒に過ごした日本での2週間は今思うとお互いにかなり精神的負担が大きかったです。

 

 

彼も、僕や僕の家族に常に申し訳なさそうにする2週間はとても辛かったと思います。

 

 

 

ですが、それは果たしてミッキーのせいなのでしょうか?

 

 

確かにヴィーガンは制限がとても厳しく、ちょっと面倒くさいなと思ってしまうかもしれません。

 

 

しかし、本当にそんなことを言える事ができるでしょうか?

 

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旦那さんがヴィーガンを止めた

 

初来日から帰国してしばらくした後、ミッキーはこれまで約8年間続けたヴィーガン生活を止めました。

 

 

理由は「お互いにストレスだし、そこまでしてヴィーガンでいたくはなかったから」だそうです。

 

 

元々ヴィーガンになったのは、「(ベジタリアンというのもあって)動物由来の食物を口にすることに違和感があって、試しにヴィーガンになったら自分の中でしっくりきたから」だったそうなのですが、8年間も続けていると次第にそれが意地となってきたというか、止める事ができなくなってしまった部分もあったみたいです。

 

 

もちろん畜産業に関連する環境への影響や自身の健康を考慮してヴィーガンになったというのもあったみたいなのですが、周囲と気まずくなる程まで突き通したいものではなかった、そして来日した事によって踏ん切りがついたとのこと。

 

 

正直言って、それを聞いたときは少しホッとしたというのが本音です。

 

 

とてもストレスな2週間のあとだったのでね ^^;

 

 

また、いくらヴィーガンフレンドリーなイギリスだって、家族と過ごす時には自分のご飯だけ別になりますし、場所によっては行けないレストラン・パブもあるので、本人も周囲との付き合いが楽になったとは言っていました。

 

 

ただ、彼がヴィーガンを止めた大きな要因に来日があったのは少し残念だな、と思ったと同時に、長年続いていた彼のヴィーガン生活を終わらせた日本の外食産業について見つめ直す必要があるんじゃないかな、と考えさせられました。

 

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日本の外食産業

 

確かに日本ではベジタリアンやヴィーガンの人に会う機会は少ないかもしれません。

 

しかし、それは「いない」という事にはなりません。

 

 

また、ベジタリアンなどに限らず、アレルギーや宗教など様々な要因で食事に制限がある人の数は決して少なくないはずです。

 

 

そういった方々にとって、日本の外食産業は十分な配慮がなされているでしょうか?

 

 

もし自分が当事者だったら、、、

 

と考えると、正直とても住みにくくなることを僕は容易に想像できます。

 

 

ただ、中には「ベジタリアン/ヴィーガンになることを選択したのは自分なんだから」とか「今の日本では難しいし、しょうがない」と考える人もいることでしょう。

 

 

しかし、僕はそう言った考え方はマジョリティを中心として考えた、多様性の切り捨てのように聞こえます。

 

 

もちろんすぐに環境を変えることは難しいでしょう。

 

 

でも、当事者の生き方や選択を尊重しないようなことを言うのではなく、まずは彼らに寄り添っていく姿勢が大切だと僕は思うのです。

 

 

身近ではない人々に寄り添うことは想像がつきにくいかもしれません。でも、実はよく注意してみると自分の周りにもそういった人は意外といるものです。

 

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最後に

 

これまでヴィーガンってあまり馴染みないな〜って思っていた方は、ちょっとだけよく周りを観察してみてください。

 

「あそこのお店も、そっちのお店もヴィーガンに対応してないな〜」

 

っていうのが見えてくると思います。

 

また、ヴィーガンなんてストイック過ぎて自分はなれないな〜と思う方、それはそれで良いです。

 

 

僕自身もなれないと思います。

 

 

ただ、他人は他人、自分は自分です。ヴィーガンである人のことを不思議がったり変な人のような目で見ることはせず、単なる生活スタイルや考えの違いとしてお互いを尊重できれば良いなと思います。

 

 

ちなみにミッキーですが、今はベジタリアンでもヴィーガンでもありません。お肉はあまり食べないのでベジタリアンよりのペスカトリアンに近いですが、豚骨ラーメンが大好きなので、ベジタリアンにはなれないそう。笑

 

 

やっぱり日本が彼を変えてしまったのかも。笑

 


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